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兄弟どっちも久々本番!?遠足の後は校内階段H!

快晴の金曜日、星哉と智章の年子兄弟が通う高校では遠足行事が行われていた。 何台もの大型バスで向かった先は広大な面積を誇る森林公園、とにかく広い、アスレチック広場には高校生でも突破が難関そうなスリル満点の遊具があったり、橋のかかった渓流で水遊びが楽しめたり、メルヘン気分を味わうことができる落ち葉の散歩道があったりと「遠足? かったりー」なんて言わせねぇよ的魅力に満ち溢れていた。 午前中、森の中で友達と競ってキノコ探しに白熱した星哉はこれまただだっ広い芝生広場の片隅で昼休憩をとっていた。 「セイヤン見つけたの、あれ、ほとんど毒キノコっしょ」 「だな。あれ、毒キノコだな。だからノーカン。セイヤン、ビリ」 「えーーーーーー」 母親お手製のお弁当を食べ終えてポッキーをもぐもぐしていた、からかい甲斐のある星哉に友人らはこぞって集った。 「ビリだからおやつ没収~」 「っ、やだっ、まだ一本しか食べてないっ」 「こちょこちょこちょこちょ」 「ひーーーっ、やめっ、あーーーっ、ポッキーとんないでっ」 動きやすい私服姿で無邪気に戯れる下級生男子ら。 そのそばで平然とサッカーを始めた上級生男子ら。 「げほっ、砂が舞うっ」 「なんでわざわざ近くでサッカーするかね」 「上級生による下級生へのイヤガラセっしょ」 「あ、トモだ」 友人らにぎゅうぎゅうされていた星哉はパチパチ瞬きした。 視線の先では兄の智章がバスケ部仲間とリフティングパスごっこをしていた。 なかなか上手だ。 遠巻きに眺めている女子が歓声を上げていた。 「トモって、にーちゃん?」 「そーそー。一番イケメンの、あの人でしょ」 男から見てもトモってイケメンなんだ。 女子には人気あるの、嫌っていうくらい知ってたけど。 「似てな」 「うーるーさー。てかポッキー返せっ」 「食べちゃえ食べちゃえ」 「こちょこちょこちょこちょ」 「それやめろーーーーッこちょこちょすんな、っ、ぅひーーーーっ」 友人らに前後からこちょこちょ攻撃されて、ヒィヒィ星哉はとうとうレジャーシート上に引っ繰り返った、それでも止まらないこちょこちょ攻撃、むしろ悪ノリに加速がついて脇の下どころかお腹までくすぐられた。 下級生が無邪気に戯れているところへ。 まるで狙ったかの如くサッカーボールがヒュルルルル~~、ボスンッッ、と。

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