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兄弟どっちも放課後ラブホ!?ローションHでぬるぬるぷれい!-2

「弟かりてく」 星哉はびっくりした。 角のコーナー席を陣取った上級生の輪の中にいる智章を背中で意識しつつ、エビフライ洋食セットを完食し、この後どうしようかーと相談し合う友達の会話をぼんやり聞き流していたら。 急に片腕をとられて座席から強引に立たされた。 慌てて向けた視線の先には智章が。 速やかにチキンカツ御膳を平らげ、球技大会打ち上げの二次会カラオケを断り、自分の代金をきっちり友達に渡してワイワイキャアキャアな輪から抜け出してきた兄。 「こいつの分」 弟のことだからきっとコレを頼んでいる、そう踏んでエビフライ洋食セットの代金をテーブル端に置き、呆然としている下級生の席から同じく呆気にとられている弟をあっという間に掻っ攫っていった。 明るい日差しに街路樹の葉が燦々と光り輝く白昼のバス通り。 ファミレスから出る際は大股で足早だった智章は歩調を緩め、日向の歩道をゆっくりした足取りで歩いていた。 いつになくのんびり歩きな兄に星哉は首を傾げる。 すでに離れていた兄の手。 ブラックを基調とした、こなれた感ありスポカジコーデの智章におずおず問いかけてみた。 「なんで、トモ、今日そんなのろのろ?」 「お前に合わせてんの」 「おれ、そこまで遅くないし。もしかしておなか痛いとか? チキンカツ食べ過ぎた?」 「チキンカツ頼んでねーし」 「うそだぁ、トモ、あのファミレス行ったら絶対チキンカツ御膳頼むし、ばかみたいに同じ注文ばっかするし」 「エビフライ洋食セットばかみたいに注文しまくる弟に言われたくねー」 歩行者信号に引っ掛かって兄弟は立ち止まった。 「足、大丈夫?」 智章に問いかけられて星哉は頬を紅潮させ、こっくり頷いた。 「あいつ、柔道部補欠の勘違いヤロー、性格悪くて嫌われてる」 「え、そーなんだ」 「肘鉄だけじゃアレだなー、腹パンいってもよかったなー」 「はらぱん?」 「ズキズキって痛み、ない? 腫れは?」 「あ、うん、もう痛くないし。腫れてない」 「そ」 トモ兄、めっちゃくっちゃ……心配してくれてる。 「トモさっ、今日の試合っ、うん、すごかった」 「いつもはあんなプレーしないけど」 「うんうんっ、知ってる。ちょい狂った感じして、かっこよかった!」 「ちょい狂った感じ……?」 「なんか野獣系っ? 荒っぽくって、なんか新鮮だった!」 「ふーーーーん」 歩行者信号が青に変わって前進するかと思いきや、立ち止まったままの智章に星哉は首を傾げた。 「行かないの? やっぱおなか痛い?」 「この後どうしよーか」 「へっ? ウチ帰るんじゃないの? どっか行くの?」 「どっか行こーよ、星哉」 「あ……うん……じゃあ、行く。どこ行く?」 「とりあえず曲がろーか」 「信号待ってた意味ないじゃん!」 「ええぇえええぇええぇ」 何やら怪しげな店が点々と建つ裏通りを平然と進んでいたかと思えば立ち止まった智章に「ここ行こーか」と数件目のラブホを指差されて星哉は完全ヒいた。

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