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「「「「かんぱーい!!」」」」 「「「「かんぱーい……」」」」 「かんぱいでーす」 「えーなにそれ、まさかウーロン茶?」 「俺、一応、まだ未成年なんで」 「いいって、今日は飲んじゃえ、嘉月くん!」 「うわっ、それはだめ、こいつは飲酒禁止っ」 合コンの席にて、女性陣は盛り上がり、男連中は微妙な雰囲気、偶然居合わせた風をわざとらしく装って飛び入り参加した嘉月は平然、隣の俺は始終あせあせあせあせ。 はぁ、最悪。 女性陣には「こいつ固ぇ」と思われ、幹事のみ知り合いの男連中には「余計なの参加させやがって」と思われ、たかと思われ。 俺、大損。 「二十代の女の人ってどんな体位が好き? 正常位? 実は側位とか?」 嘉月のばかやろーーーーーー。 もう口利いてやんない。 「眞部さん、ポン酢とってくれます」 「あ、はい、嘉月君」 ……もうやです、こんな俺。 夜十時に合コンは終了。 嘉月はいちばんかわいかったマリカちゃんといつの間に消え去って、二次会は流れて、俺は知り合いの幹事に詫びてから一人とぼとぼ家路についた。 家に帰ったら飲み直そ、なんかツマミあったかな、コンビニで買って帰るか、あんまり食った気しないから普通に唐揚げ弁当買おうかな、皮付きポテトにしようかな、お、ちょっと楽しくなってきた、だよな、せっかくの土曜休みだし、のんびり飲んでぐっすり眠っ、うわっっ。 スマホが振動を始めたので手にとってみれば嘉月から着信中。 まさかラブホからわざわざ進捗状況のお知らせじゃないだろうな。 「はい、もしも、」 「眞部さん、今どこいんの」 「え? あ、もうすぐ駅だけど、一体なんの、」 「あー名前忘れた、あのバーバリー女、しつこいの何の、腹痛いトイレ行くって言って今やっとまいてきました」 「え? あ、そう、それで一体なんの、」 「眞部さん、駅前のコンビニいて、じゃ(プツンッ)」 せめて一回くらい俺に質問を言い切らせてくれよ、嘉月。 「なんかビミョーなのばっかでしたね」 「え、いや、そんなことは」 「じゃ、とりあえず眞部さんち行きますか」 「はっ?」 「電車、なんかだりー、タクシー乗りません?」 「……はぁ……はい……」 いや、まぁ、確かにあれですよ。 本気で嫌いだったら家になんか上げませんよ。 合コン中、向かい側より隣の嘉月ばっかりチラ見したりなんかしませんよ。 席替えして離れた嘉月が隣にいたコとなかなかの至近距離で話して、ちょっと目を離した隙に二人一緒にいなくなってたことに胸がズキズキしたりなんか……しませんよ。

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