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生徒代表
入学式が始まった
吹奏楽部の演奏で入っていき、定番の挨拶を3、4人聞いた。言ってること一緒だし1人でいいと思う。
そして
「新入生代表挨拶、新入生代表
村主奏。」
ん?
「はい。」
ガタッと立ち上がり奏が前へ行く。
新入生代表挨拶って確か成績TOPがするんだよな?何で奏?
「ーーーーー新入生代表、村主奏」
さっきまで訛っていたとは思えない綺麗な発音と透き通った声。オマケに立ち姿までかっこよく奏は明らかに全員の視線と意識を乗っ取った
保護者席の何人かは間違えて拍手を送る始末
確かにその気持ちは分かる
その後も特に可もなく不可もなく式は終わった
「では、明日は朝8時半からです
それでは気をつけて、帰ってください」
一気に騒がしくなる教室
俺は思い切って奏の方むく
すると、奏は既に俺の方を向いていて少しビクッとなる
「か、奏?」
「……なん?」
何か怒ってる?え、何で!?
人の顔色を見て生きてきた俺はこういうのは鋭い方だと思う。が!本人に聞く勇気はない。
かと言って、話しかけといて今更シカトする勇気も、残念ながら持ち合わせてない。
「…………。か、奏って、あ、頭いいんだな」
テンパって意味わからん事言った
「……別に」
そう言って窓の方を向く奏
え、何でそんなに怒ってるの??
「か、かな『なぁ、今からみんなで遊び
行かない?親睦会的な?』
俺の言葉に被って、金髪の世川?が皆に言った
「いーね!」「行こぉ!」「どこ行くー?」
どうやら皆乗り気の様だ
てか優斗お前もう友達出来たのかよ、マジか
楽しそうに前の方で話す優斗。何となくこの雰囲気を助けてもらいたくなるが、優斗は一切俺に気づかない。おぃ!!幼なじみ!!
「か、奏も行く?」
少しビビりながら聞いてみる
「……あぁ。」
やばい。よくわかんないけどやばい。
会って初日なのにそれは分かる。
えぇ。どうしよう。
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