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嫌なら

母さっ……嵐が去った後、問題があった ………………。沈黙という名の拷問 この空気。重い。暗い。……どうしよ。 だいたい母さんが明るすぎて、例えると ミートスパゲッティの後のスープ?的な…… いや、チョコケーキの後の紅茶?的な いやいや、それもよくわかんないけど! とにかく!何か濃いもんの後的な空間が出来てんだよ 奏も何も言わないし…………。 え、何!?おれ?俺が言うの!? …………。何て? ダメだ。何も浮かんでこない。 あ、寝たフリでもする?…………。 まってどのタイミングで!? 「ぶっ」 …………。は? 横を見ると初めて会った時(つっても今日だけどな!!)と同じように肩を震わせて笑うイケメンがいた。 は?何でこいつ笑ってんの? 思わず怪訝な顔になる。 「おぃ。何笑ってんだよ。」 「くくっ、ごめ、だって。千聖が、くっ」 笑いすぎだろ 「俺がなんだよ。」 「1人百面相……ぶっ、」 堰が切れたように大笑いしだしたこいつ ……このっやろ。 「ーーーくっ、ふふ、ははっ、ーーーっく」 相当ツボだったらしい…………。 そこまで笑われると逆に怒りよりも恥ずかしさの方が強くなる そんなに変だったのか? 「はぁ。落ち着いた。 千聖どーする?寝る?風呂入る?」 さっきまで笑い崩れていたとは思えないほど急に真顔になった。よくため息ひとつで体制整えたよな。てか、こいつ平然としすぎじゃね!? 「…………寝る。」 「ん。」 奏は少し首を振って了承を伝えて来た。 くっそ、イケメンはなんでも絵になる 「よか?」 「……何が。」 「やけ、抱えてよか?」 「え、あ、うん。」 俺を見るその目があまりに優しくてびっくりした。そっと手を腕のしたと膝の下にまわしてゆっくり持ち上げた。あまりにも優しくて、痛みよりドキドキが頭に届くのが速い気がする。 「痛ない?」 「えっ、あぁ。うん。大丈夫だよ。」 「良かった」 「っ!///」 それからベットまで運ばれてゆっくり下ろされた。ちょっと痛かったけど全然大したことない、気が……する。 奏が薄手の毛布を掛けてくれる 「じゃあ、何かあったら呼んでな。」 そう言って奏はベットから降りた このベットは大きくて、この長身2人でも全然余裕だからてっきり、一緒に寝るんだと思っていた俺はびっくりした。声は出なかったから上出来だろう。 「トイレとか、喉乾いたとか、遠慮いらんけんね?、じゃあ、おやすみ。」 奏がドアに手をかける 不意に寂しさ?みたいなのが押し寄せてきた けど、声は出ないだけ上出、き ガチャ 「あっ!まって!」 ……あれ!? やべ、何で声かけた!? 「ん?なした?」 慌てて奏が振り返る ……戻れねーぞ。 「あっ!えっと?か、奏どこで寝るの?」 「ソファ」 そこでコ型の大きなソファが浮かんできた けど、コ型な分奏が真っ直ぐ寝るには無理な気がする。 「え?あ、えっと!……一緒に寝る?」 「は?」 「え、あ、いやなら。」 「え、違くて。よかと?」 「うん。」 自分でもびっくりだ。仮にも襲った奴を襲われたベットで一緒に寝ようと提案するとは。 「ふふっ、ありがと。」 そう言って、奏は俺の隣に横になった だけど気遣ってくれているらしく子供一人分くらい間が空いている おかげで、嫌な感じもフラッシュバックせずに落ち着いていた 「おやすみ」 「ん。おやすみ、千聖」 何となく奏と居ると安心する 何でなんだろ……。 俺はそこで意識を手放した。

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