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わぁお
わぁお。
え?何?どゆこと?
俺はただ今日は朝に凛が持ってる漫画と同じシーンに出くわしたらしくて?
それがたまたま俺が借りてる漫画で?
その事で俺にその漫画を貸してること思い出しちゃったらしくて?
たかだか2年くらい?借りてるからって
「いつ返すんだ?」とか
「お前は管理がなってない」とか
話は流れに流れに流れまくって
「そんなだから女と直ぐに別れるんだ!」とか言われてさあ?
はぁ。とんだ災難だよ。
だいたい朝に起こったシーンって何!?2年もそのシーンが起こらなかったのは何故!?
2年も前に借りた漫画の内容なんて覚えてないし?なんなら何処にあるかも分かんないし!?
流石の蒼空も仲介を諦めちゃったから、めんどくなった俺はただ凛から逃げて、なんとなーくここに来て?で、寝転ぶ奴がいたからここに来た時に気付いた違和感(虫刺され)を共有してあげようと思って?
で、なんだかんだで優斗君が興味引ける子で凛も優斗君に意識いってるし?ちょーーーと話してただけなんだよ?
で、それで、なんっで?こんな状況になってんの??
優斗君は「ひっ!」って言って俺の裾を掴んで後ろに隠れちゃったし、状況が分かんないのに目の前のこいつがめっちゃ長身で綺麗過ぎて凄みがあるせいで俺らも何も言えないし。
一言言ってもいい?うん。パニック。
「あの、優斗の知り合いとかですか?」
この沈黙を破ったのはまさかの長身やった。
飄々とした、まるで雑誌の撮影のような雰囲気で聞いてくる。
凛と蒼空が一斉に俺を見る。え?まじ?俺が?
「うーん?知り合いになったって言うか?」
「へぇ?」
いや、そんな目で見られても、他になんと言えと!?
「まぁ、ええわ。優斗行くで?」
「……ゃ。」
ギューッと俺の制服を掴む手が強くなる
「何で?」
「嫌なものは嫌だ!!」
何だろう、何が何だかホンットに分かんないけど優斗君が可哀想になってきた。
「……ねぇ?えっと、優斗君のお友達君、えっと、どうしたの??」
やべっ、テンパって変な事聞いた、本当は優斗君を何処に連れて行きたいのって聞く……あれ?これもOUTだべ。
「あー、昼ごはん食べるだけです。俺らに気を使ってか何かだと思うんですが今日は俺らから逃げてて。ゆーと、その態度千聖にもバレとると思うで?」
あーなるほど?お弁当を食べる時のグループにこの長身とその彼女のちさとちゃん?が居るから気を使ってここに来た……と。そゆことですね?そうでいいですね?
「千聖は嬉しそうだったよ!!二人っきり。奏こそ早く行けばいいじゃん!!」
もう確定。
「……はぁ、」
わぁー、美形の笑ってない溜め息ってもうなんか、心臓がキュってなる
「あのー?……かなで君?今日は、何か、無理じゃない?かな?優斗君今連れてっても……ねぇ?今日は俺らが一緒居るし、かなで君もちさとちゃん?待ってるんじゃない?行ってあげな?落ち着いたらゆっくり話すといいよ。」
ふぅ。何とかいつもの落ち着きを取り戻してきた。
かなで君も話が分かる子だったらしくて、お願いしますと言って去っていった。
一息ついて優斗君を見ると、何故か泣いていて、俺の制服は日陰でもないのに黒くなっていた。
わぁお。
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