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「はぁ!?」
「あ、優斗!!!!」
どうやってクラスに戻ったかは覚えていない。ただそこには千聖が居て、何となく奏が近くにいる気がして探したけど居なかった。
「お前、どうしたんだよ。急に。なに避けてるんだ?何かあったのか?」
「…………」
避けてなかったとは言えないが、上手く避けてたつもりだった。主演男優賞……いけるな、って思ってたんだけどな。
なんて言おう。どう切り出そう。心臓がキリキリ痛いのに、肝心の言葉が出てこない。いつもの俺はどうしてた?
「……俺に言えないことなのか?」
限界だった。
カチンだか、ブチンだか、何かしらの音が聞こえた。
「はぁ!?
…………………………言ってないのは千聖の方だろ??最近いっつも辛そうで!前まで病気以外で休んだことだって無かったくせに!何があったかなんて言ってこない!!!!!メールだって返しやしない!返ってきても、何か言ってきても、大丈夫!大丈夫!!って!!!!どこが!?何が大丈夫なんだよ!!そんなに俺は頼りないか!?!?そんなに奏しか見えてないのか!?!?今までの俺たちってそんなもんなのか!!!!!!!それなのに千聖は言えって言うのか??俺に言えないこと?だって??笑わせるな!!!!!言わないのは千聖じゃんか!!!!!!!」
「……ゆ、と」
……………や、やってしまった。
千聖が俺に心配かけまいとしてくれてる事分かってるのに。千聖が頑張ってることも、本気で奏が好きな事も分かってるのに。
分かってたのに。
「あ、………ご、ごめん!!!!」
「……」
「今のは、その。」
「本音なんだろ?…本音でいいよ。」
千聖の顔が見れない。
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