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第7話 君は誰? Side心翔

俺は聖兄さんに電話をした。 5回目のコールで聖兄さんが出てくれた。 「どうした?心翔が連絡してくるなんて珍しいな。」 「聖兄さん、同じクラスの奴がトイレでうつ伏せに倒れてて名前を呼んでも反応なくて、でも息はしてる。さっき、なんか呟いてた。俺はどうしたら良い?今は俺1人で先生呼びに行ったら八坂1人になるし、聖兄さんどうしよう。」 一気に説明した。 聖兄さん、理解出来ただろうか? 「学校か?どこのトイレ?」 「あっ、うん。南側4階の校舎。」 「なら、5分待ってろ。こっちから、学校の先生に連絡入れるから心翔はそこにいろ。」 返事をしようとしたら電話を切られていた。 よかった聖兄さんが来てくれる。 聖兄さんより、先生が先に来てくれるかもしれない。 少しだけホッとした。 聖兄さんに電話をした時、パニックだったからちゃんと伝えれたろうか? 「八坂・・・。おい八坂。」 呼んでもやっぱり返事はない。 俺がもっと早く気付いていれば・・・・。 携帯を教室に忘れたから、今ココに居れてるのか? あのままカラオケに行ってたら八坂はどうなってたのか? 頭の中でグルグルとナニナニしていたら?とか考えていた。 「久遠。」 トイレの扉が開いて担任の穂波(ホナミ)先生が入って来た。

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