「うっ・・・ううん」 八坂が苦しそうな顔をしているかと思うと目が少しずつ開いてくる。 俺は何故かビックリして握っていた手を八坂から離した。 「あれ？・・・。」 「あっ！ 気が付いたか？」 俺の問いかけに反応は無いまだ意識がはっきりとしていないようだった。 「大丈夫か？俺がわかるか？」 俺の顔を見て不思議そう顔をしている。 確かに目が覚めたら学校のトイレじゃなくて見慣れない景色だったら俺も八坂と同じ反応になるよな。 暫くすると八坂の父親が病室に入ってきて八坂本人に説明をしている。 俺は無視ですか？ 八坂。 バタバタと廊下を走ってくる音がすると思ったら遥兄さんが入ってきた。 八坂の事を下の名前で呼んでるし・・・・仲良いのか？ でもどうして遥兄さんと八坂が知り合いなんだ？ 親父さん絡みか？ そしたら聖兄さんとも仲良くなくちゃおかしいよな？ 聖兄さんは八坂の事知らないような感じだったしな・・・。 遥兄さんにちょっとムカついた。 俺なんか八坂に無視されまくりなのに『優月くん』とか下の名前で呼んでるし考えたらマジでムカついてきた。