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第13話 君は誰? Side心翔
「八坂・・・。」
八坂にかける言葉が見つからない。
名前を呼ぶので精一杯だった。
「何?俺、傷ついて可哀想な奴に見えた?」
その言葉にブンブンと首を振りボロボロと泣いていると八坂が感情をむき出しにしてきた。
「なっ、マジうざい。俺、寝たいから帰れ。」
「嫌だ。」
嫌だ。
絶対に今、八坂を1人になんか出来ない。
「嫌だじゃねぇよ。イライラすんだよ。」
「ゆ、優ちゃん。」
どうして優ちゃんと呼んでしまったのか自分でも分からない。
でも優ちゃんと呼ばないといけない気がした。
「その呼び方止めろ!」
八坂が怒鳴った。
俺はその声にビックリして涙が止まった。
八坂は怒鳴ったが怒っている表情ではない。
何処か切ない感じの表情であった。
俺はその切ない表情する八坂に謝った。
少ししてから八坂が寝ると言ったので俺はベッドから椅子を少し離して座り直した。
暫くすると八坂の寝息が聞こえてきた。
なんだか今日は俺にとってもいろんな面で疲れた気がする。
でもこれだけは分かった。
俺は八坂から目が離せなくなっているという事に・・・・。
そして俺もそのまま寝てしまった。
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