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第4話 ブルースター

カシャ! カシャ? 「いいのが撮れたわぁ〜。うふふっ」 今、桃お姉様何をおっしゃいましたか? 「いい雰囲気でしたからね」 佐倉さん? 何を言ってるのですか? 「あの指輪をはめるとこなんてドキドキしちゃいました。ドラマ見てるみたいでしたよ。」 イヤイヤ三好さん。 指輪? はめる? 僕と心翔は2人して固まっていた。 そんな3人は僕と心翔を見てクスクス笑っている。 「あっ・・・ああ〜ッッ。桃お姉様はいつから居たの?下に・・・降りたんじゃなかっんの?」 「えっ?最初っからよ。気付かないくらい2人の世界だったものね。ブルースターのデザイナーさんがどうしても作品を着た2人が見たいと言うからね。だったらラブラブのがいいじゃない?」 いいじゃない? 普通に並んで撮る方が全体的によくない? 「写真。撮ったのさっきの1枚だけだよね」 聞いとかないと桃お姉様ならずっと撮り続けてたかもしれない。 「へっ?最初っからに決まってるでしょう」 やっぱり。 「僕と優ちゃんの全部見せるのですか?」 「最後のだけかなぁ〜。あれが1番2人共良い顔してたからね」 最後のは・・・・。 恥ずかしくて顔が赤くなる。 「心翔くんには感謝してるのよ。優月、本当にいい顔する様になったの私ね優月にはこれから先幸せになってほしいのよ。デザイナーさんがブルースターをモチーフにしてたから頼んで譲ってもらったのよ。ブルースターの花言葉はね」 ブルースターの花言葉。 「幸福な愛」「信じあう心」 桃お姉様は僕に幸福な愛が訪れる事を願っていてくれてるんだ。 これから先、2人がどんな苦難が訪れようともお互いに信じあう心があれば乗り越えられると桃お姉様は言ってくれた。 ブルースターは西洋では男の子の誕生を祝う時にラッキーカラーとして贈るんだって僕ら男の子だからね。 色々、僕達の事を考えてくれてるんだと凄く桃お姉様に感謝した。 桃お姉様の優しさが嬉しいよ。

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