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第7話 ブルースター

皆んなが来るから心翔に日傘は畳んでもらった。 それから少し冬空くんと話しているとどこからともなくクラスの皆んなが集まりだした。 僕は心翔の繋いでる腕に顔を埋めた。 「大丈夫だから優ちゃん。」 心翔の腕に顔を埋めたままコクコクと頷いた。 「心翔!」 この声は譲くんだ。 茜ちゃんも一緒かな? 「譲が遅いからおくれちゃったじゃないのぉ〜。」 相変わらず茜ちゃんに怒られてる。 顔を上げたいけど・・・いっぱい居たら嫌だな。 「心翔、彼女見たい。てか冬空早いな。」 「譲が遅れたんじゃ無いのか?」 僕は心翔の繋いでる手をギュッと握り恐る恐る顔を皆んなの声がする方に向けた。 どうかバレませんようにと願いながらか・・・。 最初に、茜ちゃんと目が合った。 「うわぁ〜。可愛いって久遠くんの彼女。ねぇ、譲も思うよね」 「こんな子どこで知り合うんだよ」 「秘密」 そう言って心翔は照れ笑いしている。 「こんにちわ。羽野優(ハノユウ)です」 羽野は僕の前の苗字。 僕が覚えやすい苗字じゃ無いと誰かに呼ばれたら返事するの忘れるからと名乗ったが本当は吐き気がする程嫌だ。 「は・・・の・・・?」 心翔が僕を見て驚いた顔をしていた。 僕、何かおかしな事言ったのかな? 僕は心翔の腕を引っ張り耳元で誰にも聞こえ無いように言った。 「僕の前の苗字。」 「前の・・・?前住んでた所って・・・どこ?」 心翔が繋いでる手を強く握る。 どうしたのかな?

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