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第5話 ブルースター Side心翔
高橋が現れたら男の視線は高橋の胸に向けられた。
優ちゃん以外に興味が無い俺には高橋の服装とかどうでもよかった。
クラスの女の子は優ちゃんの着ている服やネイルに興味があるらしく気がついたら優ちゃんと繋いでいた手は離れていた。
少し心配したがクラスの女の子と話が盛り上がって笑顔も見れるからしばらく様子を見る事にした。
俺的には優ちゃんが男に囲まれるよりは安心だが優ちゃんも男だから・・・。
女の子に興味が無い訳でもなかっただろうからあまり優ちゃんに女の子も触ってほしく無い。
正直に言えば俺以外に触れられるのが嫌だと思った。
「心翔、俺と茜これから映画観に行くからもう行くわ。」
「またな。」
譲と茜ちゃんは映画か・・・。
「それじゃあ、俺も帰るわ。」
「冬空、ありがとうな。優ちゃんの事。」
「友達だろ?気にすんな。またな。」
本当に冬空は良い奴だよな。
それにしてもさっきから高橋が気軽に俺に触れてくるが避けてもまた寄ってくる。
1人で勝手に話してるし・・・・。
優ちゃんがこっち見て不安そうになってるのがわかる。
優ちゃんが見るたびにタイミングよく高橋が俺に触れてくるからだ。
「なぁ、いい加減に触んの止めろよ。優ちゃんに会わせたら諦めるんじゃなかったのかよ」
触られるのにうんざりしてついキツイ言葉を高橋に言ってしまった。
「ごめんなさい。」
上目遣いで涙目になられても高橋だからな・・・。
気にもならない。
「謝るくらいなら初めっからすんなよ。俺は彼女だけだって言ったよな?」
「分かってる。でも・・・。好きな気持ちはすぐには消せないから・・・。」
高橋の気持ちも分かる。
優ちゃんに同じ様に言われたら俺は諦めがつくのか?
「友達とかなら良いが付き合うとかは諦めて欲しい。俺は優ちゃん以外本当に考えられない。後、俺に触るのも止めてくれ。優ちゃんが不安になる。」
「分かったわ。すぐには無理だけど・・・。本当に最後のお願い改札まで送って欲しい。後、学校では今まで通り話しかけても無視だけはしないで・・・。」
高橋の最後のお願いは本当に最後なんだろうか?
これが本当なら、改札くらいまでなら送ってもいいよな?
優ちゃん1人置いて行くなら心配だけどクラスの女の子と話をしてるし楽しそうだから俺がスグにココに戻ってこればいいよな。
「改札で最後だからな。優ちゃん心配だから送ったらスグに戻る。」
「ありがとう。」
そして俺は改札まで高橋を送る事にした。
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