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第9話 4人で
物置部屋に入りドアを閉めると心翔は僕を力一杯強く抱きしめた。
「優ちゃん。ごめん・・・1人にしたから・・・」
「ど・・・して・・・ヒクッ・・まな・・・・あやま・・うぅッ」
話終わる前に心翔の唇に僕の口は塞がれてしまった。
心翔・・・震えてるの?
心翔の唇だけじゃなくて体中が震えていた。
僕は心翔以外に触れられた唇に心翔の唇を合わせたくなかった。
だから抵抗したんだ。
でも僕は心翔の腕からも唇からも逃げることが出来なかった。
だって心翔も泣いていたから・・・・・。
僕は心翔のシャツをギュッと握る。
お互い泣きながら角度を何回も変え舌を絡ませて貪りつくように求めた。
「優ちゃん。居なくなるなよ・・・」
俺の後頭部を掴み心翔は自分の額に僕の額をあてて弱々しく呟いた。
「ま・・・なと・・・ヒクッ。まな・・・ウゥッ・・・・ヒクッ」
心翔は僕が不安になるといつも助けてくれる。
僕も心翔から離れたりしたくない。
心翔は僕が泣き止むまでずっと抱きしめてくれた。
心翔の匂い。
心翔の温もり。
心翔の優しい腕の中。
心翔の鼓動。
僕は心翔の全てが好きなんだ。
だから心翔を傷つけたくないよ。
僕が傷つくのは平気だよ。
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