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第10話 4人で

僕はソファに座らされその隣に心翔も座り僕の手に指を絡めてギュッと握ってくれた。 「優ちゃん。何があった?」 「あっ・・・あの・・・」 胸が苦しい。 僕よりも心翔が傷つくんだ。 「西山に何かされたんだろ?優ちゃん泣いていただろ?それに宇佐先輩があんなに怒るのは西山がなんかしたからだろ?」 心翔の方が見れない。 僕は下を向いて涙を堪える。 いつからこんなに弱くなったんだろう? 前からだったか・・・。 誰が傷つけられ様が気にならなかったのに・・・。 「優ちゃん。何があっても離れないし嫌いにならないから言って欲しい。隠されてる方が辛いんだ」 嫌われない? ずっと一緒に居れるの? 僕は心翔の手をギュッと握って話そうと決めた。 僕も心翔だったら・・・心翔に何があっても離れないからだ。 「ぼ・・・僕が・・・」 でも上手く話せない。 まだグチャグチャと頭の中がしている。 「大丈夫だから、ゆっくりでいいから話して優ちゃん。」 心翔も僕の手を握り返してくれた。 「僕が・・・よろけた時に・・・西山先輩に・・・後ろから抱きしめられ・・・・それから・・・・キ・・・キスされた。ごめん・・・なさい」 心翔が僕の握っていた手を引っ張り僕を強く抱きしめた。 それは、とても力が強くて痛かったけど心翔はもっと胸が痛いよね。 「心翔・・・ごめんなさい」 「優ちゃんが悪いんじゃないから大丈夫。俺は優ちゃん好きだから・・・大好きだよ」 心翔ごめんね。 傷つけてごめんなさい。

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