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第18話 4人で

「優月ちゃん。会いたかったわぁ〜」 心翔のお母さんが部屋に入ってきた。 「母さん。何言ってんだよ」 「あらっ、初めての子も居るのね。優月ちゃんの母です」 「僕のって、心翔のお母さんでしょ?」 ウサちゃんも冬空くんも心翔のお母さんのテンションが高いのに付いていけないでいる。 「やだわぁ〜。もうウチの嫁だもの優月ちゃんの母でも良いじゃないの?」 「母さん。何しに来たの?」 「そうそう。靴が沢山あったからお菓子と飲み物持ってきたのよ」 心翔のお母さんはトレーに人数分の飲み物とお菓子を用意してくれていた。 「ありがとうございます。俺は同じ学校の3年で宇佐龍です」 ウサちゃんは、心翔のお母さんが持っていたトレーを受け取りながら挨拶をした。 「俺は同じクラスの塚元冬空です。お菓子と飲み物ありがとうございます」 容姿は怖かったり無愛想に見えるが2人とも礼儀正しいのです。 「イイお友達ね。ウチの嫁と息子と仲良くしてやってね」 「まだ、嫁じゃないし僕は男ですからね。心翔のお母さん、ありがとうございます」 重たかった雰囲気が心翔のお母さんのお陰で少し明るくなった。 今は心翔もいつもと変わらない。 ありがとうございます心翔のお母さん。 「母さん、俺ら4人で夏休み泊まりで海に行きたいんだけどお義父さんに別荘借りれないか聞いて欲しいんだ。2泊3日で考えてる」 「あらっ!素敵ね。あの別荘から夜空の星が綺麗に見えるのよ。すぐに聞いてみるわね」 心翔のお母さん嬉しそうに部屋を出て行ったよ。 まるで自分が別荘に行くような感じだったけどね。 心翔のお母さんが出て行ったら4人で笑った。 本当に心翔のお母さん可愛い人だよね。 すぐに心翔のお母さんが部屋に戻って来て『好きな時に使いなさい』と心翔のお義父さんから返事が貰えたと嬉しそうに言っていた。 なんだか心翔のお母さん一緒に来るとか言いそうだよな。 それほど自分の事のように楽しそうにしていた。

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