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第1話 夏休み Side心翔
「優くん、おはよう!!」
また西山心輝が優ちゃんに絡みに来た。
『優ちゃん』と呼んでいた西山心輝に激怒して呼ぶのを止めさせたが優ちゃんに纏わり付いてるのは止めろとは言えなかった。
「西山心輝。朝からウザい」
「ねぇ、心翔くんて俺の名前を呼び捨てだしさ、どうしてタメ口?」
「はぁ?早く教室行ったらどうですか?西山心輝先輩」
またかよ。
この言い合い毎回してるんだけどな。
俺の機嫌が最大に悪いと分かった西山心輝は先に行くと優ちゃんに言っている。
少し前に冬空が歩いているから俺は声をかけて少し優ちゃんと西山心輝から視線を冬空に向けた。
優ちゃんの方を見ると西山心輝は居なくなっていたが優ちゃんの顔が蒼白く見てた。
「優ちゃん?具合悪い?」
話しかけても優ちゃんは何か考え込んでるみたいで反応がなかった。
どうしたんだろ?
「優ちゃん!」
「へっ?あっ・・・大丈夫。大丈夫だよ。僕は平気だから心配しないで心翔」
大丈夫なようには見えないんだけど何度も言うからそれ以上は何も言わなかった。
優ちゃんが授業でわからない所あったから先生に聞きに行くと言って早々と昼ご飯を食べていなくなった。
朝、西山心輝に会ってから様子がおかしい。
「なんか今日のゆづさん、おかしくないか?」
「宇佐先輩もそう見えますか?西山心輝に会ってから様子がおかしいんですよね」
「西山かぁ〜。ちょっと気になる事あっから今知り合いに調べてもらってるんだわ。分かったら知らせる」
気になる?
宇佐先輩にその辺は任せれば良いよな。
「龍、無茶すんな」
「分かってるから安心しろ」
いくら強いからってもやっぱり心配だよな。
俺も優ちゃんの事が心配だ。
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