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第2話 夏休み Side心翔

電車で行く予定だったけど丁度休みの遥兄さんが別荘まで送ってくれる事になった。 多分、遥兄さんは優ちゃんの事も気になっていたのだと思う。 たまに学校での様子を俺に聞いてきてたからだ。 遥兄さんは久しぶりに優ちゃんに会って少し安心しているみたいだった。 「じゃあ、帰りも迎へがくるから楽しんでこいよ」 遥兄さんは僕達を別荘に降ろすと早々と帰って行った。 1階は部屋は2部屋とキッチンとリビングとお風呂とトイレ。 2階は部屋は3部屋。 俺と優ちゃんは2階の南側の右側の部屋。 冬空と宇佐先輩は2階の南側の左側の部屋。 真ん中の部屋は開ける事にした。 隣同士で色々と気を使わないようにと4人で話し合って決めた。 俺達は荷物を置いて昼ご飯を食べてから海へとやって来た。 宇佐先輩が犬みたいに海へと走って行った。 喜んでもらえてよかった。 俺と冬空と優ちゃんは、荷物を置く場所の確保しようと思って色々探しながら歩いてるんだけど優ちゃんがさっきからうわの空で返事をしている。 「優ちゃん?」 「えっ?心翔何?」 何回目かで俺の呼びかけに反応してきた。 いったいどうしたのだろう? 「心翔、この辺にするか?」 「そうだな」 パラソルの下に荷物を置くと優ちゃんに海に入るか聞くがまた返事が無い。 よく見たら顔色も良く無いし目の下にはクマができている。 楽しみで寝れなかったとか? 倒れても大変だから俺は優ちゃんに留守番をするように言ったが泳ぎたいと言う。 寝てない事を指摘すると『ちゃんと寝た』と言うがダメだと言うと怒り出した。 最近の優ちゃんにしては、珍しく俺に強い口調で言う。 今日の優ちゃんやっぱり様子がおかしい。 座ってる優ちゃんを見ると目からは涙がポロポロ頬を伝い下に落ちている。 俺は頬に伝う涙を指で拭った。 「心翔・・・ごめんね。僕は留守番してるから心翔行ってきてよ。大丈夫だからさ・・・」 俺はもう一つ気になっている事があった。 「羽織ってるの脱いで平気か?その傷とか気にならないか?」 「ありがとう心翔。傷とか気にならないよ」 「なら、泳ぐのは禁止だからな。俺と海に入るか?」 「うん。入る!」 俺は優ちゃんの頭をクシャクシャと撫でてやると嬉しそうに笑ってくれた。

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