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第9話 夏休み Side心翔
優ちゃんが腰を動かしながら俺の下唇をなぞるように舌を這わしそれからチュウッと音を立てながら吸い付いてくる。
たまに俺が奥まで突き上げると吸い付いてる唇を離して身体を後ろに仰け反らせた。
優ちゃんを見ると目には涙が溜まり虚ろに目を開け俺を見ている。
俺を見ているのかわからない。
何か違う物を見ているような違和感を感じた。
優ちゃんは口をパクパクと動かして何か小さい声で聞き取りにくいが言っている。
俺には『ご主人様』そう聞こえた。
「ああっ・・・ほ・・し・・いで・す・・・熱い・・・ミルク・・・中に・・・たくさん・・下さい。お願い・・・しま・・す」
えっ?
なんかのプレイ?
俺の動きはその言葉で完全に止まってしまった。
さっきお仕置きと言ったからなのか?
優ちゃんにそんな知識とかあるんだろうか?
「痛いのやだぁ〜」
「優ちゃん?痛いの?」
「ふぅっ・・・ミルク・・中に欲しいです。動いて下さい」
優ちゃんは俺が動かなくなったのが不安なのか俺の顔色を伺い怯えている。
それに俺の質問には、答えない。
やっぱり優ちゃんが変だ。
「優ちゃん?どうしたの?」
優ちゃんは俺の言葉に反応しないし俺を見ていなかった。
虚ろな目をして自分でイイ場所を俺自身に擦り付けてきている。
「中・・・・ううん・・・イッ・・くぅ・・あああッ」
優ちゃん・・・。
何回目の絶頂なんだろうか?
優ちゃんは欲を吐き出さずに空イキをしているみたいだ。
「クゥッ・・・ゆ・・・優ちゃん?」
更に激しく腰を動かす優ちゃん。
優ちゃんがイク度に俺自身をきつく締め付けてくる。
俺は動くことなく優ちゃんにイカされると思った。
「でっ・・・る」
「ああっ・・下さい。俺の中に熱いミルクたくさん下さい」
俺自身が優ちゃんの中で膨張して脈打つと同時に中に熱いものを吐き出した。
優ちゃんは身体をビクッビクッとして何度目かの絶頂を迎えるとグッタリとして俺に寄りかかっている。
「熱いのいっぱいです」
まただ。
小さい声で『ご主人様』と言っている。
俺は嫌な事を思い出していた。
拉致、媚薬。
もしかしたら・・・。
そんな事は考えたくなかった。
何かあったんなら優ちゃんは話してくれるはずだ。
優ちゃんの身体が少し冷たくなっている事に気づいた。
「優ちゃん?大丈夫か?」
急に体温が下がるから俺はビックリして優ちゃんを強く抱きしめた。
いつもなら優ちゃんから反応があるんだがグッタリとして全く動かない。
寝てる?
「優ちゃん?」
「心翔・・・」
消えそうな声で俺の名前を呼んだ後、肩にあった優ちゃんの頭が下にズルっと落ちた。
多分意識を手放したのだろうと思った。
微かだが優ちゃんから寝息が聞こえてきていた。
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