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第3話 夏休み 夜空
冬空くんとウサちゃんがリビングのソファに座りバラエティ番組を観ていた。
「ゆづくん。どうしたの?心翔とまだ気まずい感じ?」
心配そうに冬空くんが聞いてくれる。
「大丈夫だよ。僕の体調考えて座ってろって言われた」
さっきの額の口付けを思い出したらまた顔が熱くなった。
「ゆづくん。顔が赤いよ。熱あるんじゃないの?」
「違うくて・・・。さっきその・・・額にチュッてしてくれたの思い出したら・・・」
僕、冬空くんに何話してんだろ。
恥ずかしすぎる。
「仲直り出来たんだ。良かった安心したよ」
「ギャハハ。ヒィ〜ッ」
なんかそのタイミングで笑われたらちょっとだけグサッてくるかも知れない。
「龍、うるさい」
「だってよ。ギャハハ」
ウサちゃんはテレビ番組が面白いのか大声出して笑い続けている。
「大丈夫だよ。ウサちゃん楽しそうだしね」
「俺らより歳上なのにさ、たまにガキみたいなんだよな」
「冬空くんはウサちゃんのそこが良いんでしょう?」
そう言うと少しだけ顔を赤くして冬空くんが頷いた。
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