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第2話 夏休み 夜空 Side心翔

リビングからは宇佐先輩の大笑いしてる声が聞こえてくる。 よしっと、全部洗い終わった。 それにしても宇佐先輩何をそんなに笑ってるんだ? 俺がリビングに行くと宇佐先輩が観ていたテレビ番組が終わったらしくて、海に行けると騒いでる。 夜の海にでも入りそうな勢いだよな。 「ほら、手出して優ちゃん」 「手?」 手を見ながら俺に差し出してくる。 差し出された手に指を絡めて握って歩き出した。 「ちょっと、心翔。誰かに見られちゃうよ」 「住宅あるけど暗いし大丈夫だよ。手を繋ぐの嫌だ?」 下を向いている優ちゃんの顔を覗き込むと小さい声で呟いた。 「嫌じゃない」 顔を真っ赤にして可愛すぎる。 抱きしめたいけど我慢する代わりに繋いでる優ちゃんの手をグッと自分の口元に持って行き手の甲にチュッとキスをした。 優ちゃんは俺をバッと見上げて耳まで真っ赤にして口をパクパクさせている。 本当に可愛い。 「優ちゃん、冬空達に置いていかれる」 「へっ・・・・あっ・・・うん」 少し早歩きをすると冬空達に追いついた。 「花火とか持ってきたら良かったね」 俺を見上げながらニコッと笑う優ちゃん。 最近、こんな顔を見せてくれてなかったから俺の心臓が煩くなる。 ずっと優ちゃんとこんな気持ちで過ごせたら良いなとフッと思ったら顔がニヤけた。 「うお〜ッ。すっげぇ〜星が落ちてきそうだな!!!」 叫びながら砂浜を走る宇佐先輩は気づいたら派手に転んでいて冬空が助けていた。 そんな2人見て微笑んでいる優ちゃんが愛おしく思えて腕の中に引き寄せた。 「優ちゃん。好きだよ」 「心翔・・・。僕も大好き」 優ちゃんは俺の背中に腕を回すとシャツをギュッと握りしめていた。

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