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第6話 夏休み 2日目
僕達は昼食を食べ終わって買い出しとお土産を買いに車で20分位のショッピングモールに来ていた。
そこはこの地域で1番大きいショッピングモールでお土産屋さんや日用雑貨とか色々販売されている。
1人になったら迷子になりそう。
この歳で迷子なんて嫌だよ。
僕と心翔はお土産屋さんに来ていた。
「優ちゃん。これどうかな?」
心翔が持ってきたのは1センチくらいの星が1つに周りに小さな星が何個か付いてる携帯のイヤホンジャックだった。
「いいね。可愛いって誰に?」
「優ちゃんに・・・・・。昨日見た。流れ星みたいだろ?」
頭を掻きながら少し顔を赤くして照れ笑いをしている心翔。
「僕に?欲しい。じゃあさ、僕も色違いの心翔に買って交換しようよ。心翔は青好きだよね。僕には心翔が言った黄色にして欲しい」
「わかった。ならそうしような」
「うん」
嬉しいよ。
なんか女の子みたいとか思われるかもしれないけどそれでも好きな人とお揃いの物を持てるなんて幸せだよ。
少し心翔と離れて浮かれながら家のお土産を探して店内を歩いていると聖先生とウサちゃんが何か話してるようだった。
声が掛けていいのかな?
「だから、俺は隠すのに無理があるって言ってるんすよ」
「でも、今話したら皆んなが傷つくだろう?」
何?
どういう事?
僕は聞いてはいけない話を聞いてしまってるの?
「それでも、話すべきですよ。俺は辛くて・・・・・」
そう言ってウサちゃんが下を向いた。
「ごめんな。でももう少し待ってくれるか?時期をみて話すからな」
聖先生はウサちゃんの頭を優しく撫でながらなんとも言えない表情をしている。
「そこで突っ立って何してるんだ冬空?」
冬空くんも聞いてたの?
僕の正面にはウサちゃんと聖先生。
左横には冬空くんが居てその後ろに心翔が立っていた。
「あの冬空くん」
冬空くんが僕を見ると泣きそうな顔をして店から出て行ってしまった。
「クソッ。冬空!」
ウサちゃんは聖先生の手を払い退けると冬空くんを追いかけた。
あんな慌てたウサちゃんを見た事がない。
冬空くんはさっきの話を何処から聞いてたの?
「参ったな。優月くんと心翔はまだお土産買ってないでしょ?俺達は買い終わってるからお土産買ったら1階の噴水横にあるカフェに居る。2人で来てくれる?その頃には解決してるから安心してね」
「でも・・・冬空くんが・・・」
「うん大丈夫だから優月くん。心翔。後でな」
聖先生はそう言って同じように店を出て行ってしまった。
店の外では穂波先生が待っていたみたいで2人で冬空くんとウサちゃんが向かった方に歩いて行くのが見えた。
心翔も状況が分からずに不思議そうな顔をしている話して良いのか悩んだけどさっきの出来事を話した。
「俺達はお土産を買ってカフェに、行こうな」
「うん」
優しく頭を撫でてくれる心翔だけどきっと冬空くんの事を心配してるよね。
聖先生とウサちゃんの間で何があったかわからないけど・・・どうか冬空くんとウサちゃんが仲直りしますようにと僕は願いながらお土産を探していた。
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