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第12話 夏休み 2日目 Side心翔

「だから、そいつには近づけるんじゃない。」 聖兄さんは力強く言い放った。 「わかった。」 優ちゃんを西山冬樹に、近づけたくない。 姿を見せなかった間に優ちゃんに興味が無くなっていれば大丈夫じゃないのか? だがそれ以上に優ちゃんの事を・・・。 「大丈夫だ。俺も冬空も居るから久遠は何かあったら言えよ。」 宇佐先輩が肩を叩いてくれた。 「心翔大丈夫か?俺らも話すの迷ったが何かあった時に知っておいたほうが良いと思ったんだ。」 「わかってるよ。冬空もありがとうな。」 ここに居る皆んなは優ちゃんを心配しているんだ。 西山冬樹。 もしかして、優ちゃんが画像で脅されていたのも西山冬樹が絡んでるのか? 俺は西山兄弟を許す事が出来ない。 「聖兄さん、優ちゃんが俺と学校でヤッてる画像をネタに西山心輝に俺と2学期始まるまでに別れろって脅されてる。俺と優ちゃんだけならバラしても良いと思ったが宇佐先輩と冬空のキスをしてる画像もある。」 「俺と冬空の?俺ら学校でした事ないぞ。」 冬空も首を縦に振った。 「俺が見た訳じゃないし優ちゃんだけが見たんだ。もしかしたら合成?」 「龍が嫌がるから俺達はどっちか家に行って自分達の部屋でしかしてない。学校での画像なら合成だよ。」 「冬空の家でも俺の家でもカーテン閉めて外から見えない様にしてあるからな。」 なら・・・合成。 「画像見なきゃ判断が難しいけどな、久遠と八坂は学校でヤッてたんだな。お前らジャージなのはそれでか?」 「あっ・・・すみません。」 「まぁ、俺と聖もだったから今日は聞かなかった事にしてやる。でも授業サボったらどうなるか分かるよな?」 「はい。」 優ちゃんが傷ついたりしないんなら俺はどんな目に遭っても耐えれる。 俺は優ちゃんの笑顔を守れるならどんな事でもしてやる。 そう思っていたが俺は無力だと思い知らされる。 優ちゃんを守れるだけの力があったら・・・・。

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