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第3話 暗闇

「ほら、ゆづの口の中にミルクを出してやる。欲しいだろ?」 「ふぁい。ミルクお口の中に沢山ください」 ご主人様は俺の頭を掴むと激しく腰を動かし1番喉の奥で白濁した生暖かい欲を吐き出した。 「まだ飲んだらダメだよ」 飲んだらダメ? 喉の奥に吐き出されたら自然と飲み込んでしまう。 「うぅっ・・・。ゲホッ」 「飲んだんだね。ダメだって言ったよね」 ご主人様は俺の髪の毛を引っ張るとベッドから床へと引きずり落とす。 痛くはないが体力が無くなっている俺は1人で起き上がる事が出来ない。 ご主人様の顔を見ようと頭を上げようとした時に勢いよく後頭部を踏みつけられた。 額が床に打ち付けられゴンッと音が部屋中に響いた。 「グッ」 そして俺は踏みつけられた時に痛みからではなくて自然と声を発していた。 「いい加減にしたら兄さん。見てて胸糞悪いからさ」 「いつからそんな口が聞けるようになったんだ?心輝」 心輝・・・・・。 俺はその人物が嫌いだった。 何かされた訳でもないが名前と姿を見るだけで不快を感じて身体が強張る。 「お前が来るとゆづがいい顔してくれなくなるから帰れよ」 「そいつに飯食わせんだよ」 心輝は最近になって俺にご飯を食べさせてくれる。 けど固形物は全て吐いてしまうため液体の物が多かった。 「ゆづは、さっき食べたじゃないか?」 「はっ?兄さんのミルクはご飯じゃないし、栄養不足で死なれても困んだろうが頭大丈夫か?」 「心輝。またお前もされたいのか?」 心輝に何するの? 俺はご飯を食べたくない。 なにより心輝から食べさせてもらうご飯が苦痛で仕方がない。 味がしないし食べるとムカついてきて胃に何かがあると吐きたくなる。 ご主人様のミルク以外は飲み込みたくないのが本音だった。

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