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第3話 学校
教室の一番前の窓側が俺の席。
久しぶりに学校に登校したけどやっぱり何も思い出せやしない。
「ゆづくん、おはよう。心翔は?」
「冬空君、おはよう。なんか女の子に呼び出されたみたいだよ」
「ふぅ〜ん。ゆづくんは体調大丈夫か?」
「うん。なんか調子が良いよ」
あの部屋の事が現実に思えない程に俺の周りの人達は暖かくて優しい人。
俺はあの部屋に居たのは週数間程だと聞いたが何年もあそこで色々な事をしていた様な気がする。
それは俺に記憶が無いからなのだろうか?
「さっき、久遠が2年生の若野ひより(ワカノ)に告白されてたぞ」
「ズゲェ〜。いいなぁ〜。あんな可愛い子に俺も告白されたいわ」
クラスの男子が騒ついてると思ったら女の子もザワザワしていた。
「またか・・・」
「また?」
「2学期に入ってから若野って女の子が心翔に告白してんだよ。多分今日で5回目」
「でも、心翔君には彼女が居るだろ?」
「それでも良いんだって言ってるらしい」
彼女が居ても良いって・・・・・。
凄い女の子だよな。
あれ?
前にも似た様な事があったかな?
ヅキンッ。
「イタッ」
頭がいたいなんだこれ?
『彼女に合わせてよ』
彼女に合わせてよってなんだ?
誰に話してるんだ?
「ゆづくん?大丈夫か?」
「あっ・・・。うん・・・・・」
『優ちゃん。大好きだよ』
心翔君?
激しい頭痛に襲われらがら意識は失わずにいるが意識を手放した方が楽かもしれない。
でも皆んなを心配させてしまう。
「ゆづくん!!!!!」
冬空君の声が聞こえるが激しい頭痛と目の前がモヤに囲まれた感じになり意識がハッキリしない。
俺・・・。
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