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第7話 学校

泣いてるのに気づいた心翔が僕から離れてパイプ椅子に座った。 「ごめん。優ちゃん・・・」 下を向いたまま僕を見ないで心翔が謝ってくる。 心翔は僕がされて来た事を知っていてもこうして僕に触れてくれる。 わがままになって良いかな? 僕の気持ちを素直に心翔に話して良いかな? 「ヒクッ・・・ま・・・な・・・心翔。僕は心翔が好きだよ」 僕は心翔が好きだ。 消えてしまってごめんなさい。 消えてしまいたいくらい苦しかったけどやっぱり心翔が居ないともっと辛くて悲しく思える。 だから、僕の気持ちをちゃんと話して傍に居てもらいたい。 「優ちゃん・・・・・」 心翔は顔を上げて泣きじゃくってる僕を見て驚いている。 「心翔・・・ごめんね。僕・・・心翔を忘れちゃって・・・・」 「優ちゃん・・・思い出した?」 僕はコクコクと頷いた。 「でも僕は汚れてるから・・・・・心翔には相応しくないんだ」 心翔は俺の頬を摘む。 「俺は言ったよな。どんな優ちゃんでも好きだって忘れたか?」 「でも・・・・」 「でもじゃない。もっと優ちゃんを感じたいからおいで・・・」 心翔は僕の腕を引っ張ると自分の腕の中に僕を収めてギュッと抱きしめてくれた。 それは久しぶりに感じる優しくて暖かな心翔の腕の中だった。 もう離れなくていいの? 消えなくていい? ずっと心翔の傍にいたい。 「心翔・・・。僕は・・・うっ・・ううん」 また、いつも僕が何か言おうとすると口を塞がれる。 全部覚えてるよ。 ゆっくりと僕から唇が離れていき僕の耳に心翔が顔を近づけてくる。 「優ちゃん。ずっと傍にいてください」 僕が望んでいた事を心翔が言ってくれる。 泣き止んでたのにまた涙が溢れて頬を伝う涙に心翔は口づけをしてくれる。 「心翔、傍にいさせて下さい」 僕は心翔に思いっきり抱きついた。 今僕が出るありったけの力を出して必死に抱きついた。

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