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第1話 学校 side心翔

今日から優ちゃんが学校に出てこれるがまだ記憶を取り戻してはいない。 「おはよう」 俺が顔を洗っていると心輝が隣にやって来た。 そう退院してから心輝が俺たち家族と一緒にすんでいる。 悔しいが今の優ちゃんには心輝が必要だと思う時があるからだ。 心輝が居ると昔の様に笑う優ちゃん。 「今日、叔母さんと一緒に実家に話に行ってくるよ」 「そっか、心輝。大丈夫なのか?」 許せない事をした心輝だが俺は兄貴にされた事で罪は償ったと思う事にしてから少しだけだが普通に話ができる様になった。 「うん。すまない」 「いいよ。母さんも心輝を気に入ってるから無理に引き止めてるみたいで悪いよ」 「心翔のお母さんには感謝してるよ。本当の家族みたいにしてくれて俺は両親からも相手にされてなかったからな」 「ずっと居れば?部屋あるんだし自分家帰っても1人なんだろ?」 俺はズルいかもしれない。 記憶を取り戻さない優ちゃんが退院してから家に遊びに来るのは心輝が居るからだ。 だから心輝が居れば優ちゃんは家に来ると思ったんだ。 最低だよな俺。 「2人共早くしなさい」 母さんがキッチンから俺達を急かして来る。 俺達は、キッチンに向かい朝食を済ませると先に心輝が家から学校へと向かった。 毎日、心輝が先に学校へ向かう。 俺と話すのも顔色を伺っている様に感じてしまう。 だが以前みたいに作っている心輝ではなくて本当の心輝を見せてくれているから俺は前より毛嫌いはしていない。 学校では相変わらず西山心輝を演じている。 仕方無いか信用のある西山心輝をずっとやってきたんだから今更キャラを変えれないよな。 それをするには心に受けてる傷を癒す必要があるんだよな。 遥兄さんが言ってたっけ。

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