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第6話 学校 side心翔
俺は何をしてるんだ。
優ちゃんから離れるとパイプ椅子に腰を下ろした。
感情が抑えれなくて・・・・・。
イヤ、焦りもあったかもしれない。
会わせる顔がなくて下を向いて優ちゃんに謝った。
「ヒクッ・・・ま・・・な・・・心翔。僕は心翔が好きだよ」
今、心翔って言った?
好き?
「優ちゃん・・・・・」
顔を上げると優ちゃんが泣きじゃくり涙を拭いながら一生懸命に俺を見ようとしている。
「心翔・・・ごめんね。僕・・・心翔を忘れちゃって・・・・」
嘘だろ?
まさか、優ちゃん。
「優ちゃん・・・思い出した?」
優ちゃんはコクコクと頷いた。
夢じゃ無いよな?
「でも僕は汚れてるから・・・・・心翔には相応しくないんだ」
優ちゃんは汚れてない。
俺は嬉しすぎて何を言ってるから分からなくなりそうだ。
「俺は言ったよな。どんな優ちゃんでも好きだって忘れたか?」
「でも・・・・」
「でもじゃない。もっと優ちゃんを感じたいからおいで・・・」
駄目だ。
俺は優ちゃんの腕を引っ張ると自分の腕の中に収めてきつく出し締めた。
優ちゃんが何か言いかけたけど俺は関係なく唇を奪いそれから耳元に顔を近づけた。
「優ちゃん。ずっと傍にいてください」
泣き止んでたのにまた流せてしまった。
俺は涙が伝う頬に口付けをした。
「心翔、傍にいさせて下さい」
そう言って優ちゃんが思いっきり抱きついて来た。
2度と優ちゃんを手離したくない。
いつまでも傍に居たい。
ずっと一緒。
ずっとだよ優ちゃん。
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