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第9話 動物園
動物園なんていつ頃からきてなかったんだろう?
「キリンだぁ〜」
「何?優ちゃんキリンでテンション上がってるの?」
「おぉ〜。キリン見るとワクワクする。目が好きなんだ。優しい感じがしてまつ毛バサバサとかさ可愛いよなぁ〜」
何故か僕はキリンでテンションが最大値に上がっていた。
「僕は熊さんが好きです」
「えっ?」
直なら小さい動物とか例えばレッサーパンダとかさレッサーパンダみたいな可愛いのが好きかと思った。
「心輝は何が好き?」
柵に寄りかかってキリンを見ている心輝を覗き込んで聞いている直が可愛い。
「黒ヒョウ」
「俺も好きだわ。ヒョウとかいいよなぁ〜」
ウサちゃんがヒョウで反応した。
冬空君は知らん顔でキリンを見ていた。
「黒ヒョウさんかぁ〜。僕も好きになる」
心輝は直を見て微笑むと頭を軽く撫でている。
「いい感じだよな。心輝と直」
「うん。心翔は何が好きなの動物?」
「優ちゃん」
「僕は動物じゃないよ?」
「優ちゃん以外いらない」
聞くんじゃなかった僕の顔が今もの凄く熱くなっているのは心翔が悪いんだからね。
「そうだなぁ〜。トラとか好きだな」
「そうなんだ。トラの赤ちゃんは可愛いよね。ポテポテ歩くと可愛い」
「優ちゃんは可愛いのが好きなのか?」
「えっ?そうかもしれない。アルパカとかラマとかも好きだよ」
肉食系の動物は苦手かもしれない。
草食系とかの方が安心すると言うか癒される感じがする。
園内をある程度回ってから僕達は芝生にレジャーシートを広げて座った。
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