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第4話 動物園 side心輝

直が落ち着くまで待ってから心翔の家に向かった。 「お邪魔します」 「今日は心翔の家族居ないから大丈夫だよ。直に心翔のお母さん合わせてみたいけどな」 「どうして?」 「気が合いそうだからな」 他愛もない話をしながら心翔の部屋へと向かってドアを開ける。 想像はしていたけどな少しは我慢とか覚えて欲しい。 「あっ、俺達邪魔だったか?心翔」 「気にするなよ心輝。適当に座ってイチャついてたら冬空達来るんじゃないか?」 「はぁ?何言い出すの心翔。バッカじゃないの離してよ」 「バッカじゃないのは優ちゃんだろ?冗談だよ」 直は2人の言い合いとか見た事なかったかな? 俺の後ろに隠れて顔だけを覗かせている。 「悪いけど直が怖がるから止めてくんないかな?」 「あっ・・・・・心輝。僕は大丈夫だからね。だから・・・ひゃっ」 「その顔が大丈夫に見えないから言ってんだよ」 たぶん大丈夫じゃない。 怖かったりすると俺の服を無意識に力一杯握りしめる癖がある。 俺は直の顔を両手で包み込むと鼻が当たるくらいにまで顔を近づけた。 こうしたらこっちに気をとられるから大丈夫になるだろう。 それにしてもすぐに顔を赤くする直が可愛くて仕方がない。 「優ちゃん。心輝もイチャついてんじゃん」 「そうだね。うん、なんか仲良くていいね心輝と直」 「妬けちゃうか?」 直の居る前ではそう言う話はして欲しくなかった。 記憶を失っていたとはいえゆづ君と俺は体の関係もあったし少しの間だったが俺を好きだったんだ。 直にはちゃんと全てを話していたが気にしないフリをしてやっぱり顔には出てる。 心翔も気にはしてるんだとわかるんだが・・・。 それから俺と直は心翔が指差す空いている所に座った。 「ところでさ、直は心輝に奴等の事は話したのか?」 「心翔。それを今話すの?」 「優ちゃんが気にするからハッキリさせたいんだよ」 奴等? もしかしてさっき話してた日野って奴のことか?

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