「お邪魔します」 直がようやく退院して来ました。 「他人行儀な。直君は今日からこの家の家族なんだから気にせず楽にしてね」 そうなんです。 直は今日から家で一緒に暮らすことになったのです。 直のお兄さんが以前から海外で一緒に住もうと話をしていたけど直は断っていた。 今回の件でやっぱり日本に1人にさせれないと直のお兄さんが言い出したんだけど直が嫌だと言って聞かなくて病院から抜け出そうとしたんだ。 僕は勝治お父さんに相談したら家で成人するまで同居するのはどうかと提案してくれた。 最初は直のお兄さんも甘える訳にはいきませんと言ってたんだけどね。 春子お母さんが直を気に入っちゃって直のお兄さんを説得して 直のお兄さんも春子お母さんの勢いに負け生活費とか必ず受け取ると言う約束で直は日本に残れる事になりました。 「直君、ギュッてしていいかしら？」 「へっ？」 「春子お母さん、直が返事する前にギュッてしてるでしょ？ずるい」 僕も直にギュッてしたかったから春子お母さんと2人で直をギュッとしています。 「あの・・・・・」 「あっ、心輝いたんだ」 「心翔も居るけど？」 心輝と心翔は直の荷物運びを手伝ってくれていた。 「竹田に抱きついてる優ちゃんの顔が可愛く見えるのは気のせいか？」 心翔も心輝もヤキモチは妬かないみたいだけど僕に呆れた顔をしていた。 「お母さん、直ちゃんが困ってるから優月もいい加減にしなさい」 桃お姉様が直の戸惑ってる姿を見て僕と春子お母さんに注意をしてきた。 「「はぁ〜い」」 僕と春子お母さんは仕方なく直から離れた。 直が可愛くてずっとギュッてしていたいのな・・・。 心輝と付き合ってから直の可愛さが増している。 多分、直は気づいていないのかもしれないけどね。