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第10話 早めのクリスマス

「間に合わなかったかな?」 「咲夜君。どうしたの?」 スタジオのドアから入ってきた男性はモデルさんですか? 外国の人? 咲夜君と呼ばれた後に一緒に入ってきた人もモデルさんですか? 2人共長身で絶対180cmとか超えていると思うし手足なんかスラッと細くて長い。 顔も小さい。 絶対にモデルさんだよね。 「咲夜、ビックリした。来れないって言ってたろ?」 「早く仕事を片付けたんだよ。片岡君」 うわっ、柔らかく笑う人だ。 「優ちゃん、見過ぎだ」 心翔が眉間にしわを寄せて不機嫌になったのが分かった。 「もしかして、優月君に心翔君?」 片岡さんと楽しそうに話していた咲夜さんが僕と心翔に気づいて早歩きで近づいてくる。 どうして僕と心翔を知ってるの? まだ僕は女の子の姿なのに優月君と呼んだよこの人。 「うおっ?っ!!!!!会いたかったんだよ」 両手を広げて僕と心翔を抱きしめる咲夜さん。 何? この人は? 桃お姉様や片岡さんとか知り合いみたいだけど僕と心翔は初対面だよ。 なのに、ハグとか訳がわかんない。 「ちょっと、咲夜君。2人がビックリしてるから離れなさい」 桃お姉様に引き離されてジタバタしている咲夜さん。 「桃ちゃん。酷いよ。やっと2人に会えたのに引き離すなんて意地悪だな」 「ハグする前に自分で自己紹介しなさいよ」 「あっ、だよな。知らない奴にハグとかされた感じだよな?」 桃お姉様を『桃ちゃん』とか呼んでいてなんか軽い感じの人に見えるんだけど本当に誰?

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