「あっ、大事な用事を忘れていた。心翔君と優月君にお願いがあるんだよ。急遽で悪いんだけど新作の衣装で１枚だけ撮影ダメかな？」 新作？ 今着ているのも新作なのにまだ他のを着るの？ 「僕は心翔が良いなら大丈夫です」 そう言って後ろの心翔に顔を向けると難しい顔をしていたがため息をついてから少し僕を見て微笑んだ。 「優ちゃんが大丈夫なら、俺も良いですよ」 心翔は咲夜さんなんか見てなくて僕だけをずっと見て答えた。 「なら、決まりだな。徹、衣装を持ってきてくれ」 「もうここにあるから、桃さんメイクお願いできますか？多分今の優月君のメイクでも大丈夫だと思うんですが衣装着てみてから判断お願いします」 「分かったわ」 僕と心翔は衣装を着替えるのに場所を移動した。 直と心輝は終了という事で別の部屋に衣装を着替えに行った。 部屋に入ると衣装が掛けてあって見るとドレスだった。 「袖がレースになってるから男の優月でも誤魔化せるってわけね」 僕はドレスに着替えて桃お姉様の前に立つと少しだけメイクを直された。 薄いブルーのドレスは体の線が全部出そうなくらいでスカートは膝より少しだけ下の長めでフレアタイプだった。 袖のレースはブルースタートの花に形取られている。 「心翔君は準備できた？」 心翔はタキシードでこれも薄いブルーだった。 薄いブルーと言っても水色と表現した方がいいのかな？ 僕は心翔を見てドキドキした。 凄く大人の男性に見えて誰よりもカッコよく見える。 いつもカッコイイけどまた普段とは違う大人の色気がある。 「優ちゃん、顔が赤いよ」 心翔がクスリと笑う。 ダメだよ。 そんな笑顔なんて見せられたら僕のドキドキがさっきより激しくなっちゃうんだからね。