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第14話 早めのクリスマス

撮影開始。 開始時間は夜7時で外が暗くなって夜景が綺麗だったからそれを見ている2人みたいな感じから始めた。 「2人に合わせて撮影するから好きに動いてくれていいよ。俺は居ないものだと思ってくれて良いから任せるよ」 「わかりました」 でも少しは気になる。 窓の外を見ながらチラチラと片岡さんを見て意識していたら心翔に耳を甘噛みされた。 「ひやっ」 「俺だけ見てろよ」 僕は心翔の腕を軽く叩いたらその手を掴まれて手の甲に口付けをされた。 真剣な眼差しで僕を見てくる心翔に僕の心臓の鼓動が速くなる。 「心翔」 「クスッ。優ちゃん、誘ってる?」 「ちがっ・・・・・もう知らないから心翔」 僕が唇を尖らすと軽くチュッとキスをしてくる。 「優ちゃん、顔が赤い」 「心翔のバカ」 僕は心翔の腕に額をつけた。 繋いでいる逆の手で心翔は僕の肩を抱きしめる。 さっき迄は、片岡さんが気になって仕方がなかったけど今は片岡さんが居る事を忘れるくらい心翔に夢中になり始めていた。 「こっちに座って優ちゃん」 心翔が僕の手を引きベッドに座らせ僕の正面で立っている心翔を見上げる形になった。 心翔は優しく僕の頭を撫でてくる。 「優ちゃん可愛い」 可愛いと言われて恥ずかしくなり下を向こうとすると両頬を手で包み込まれて上を向かされる。 「ま・・・心翔。恥ずかしいから見ないで・・・・・・」 「もっと見せて優ちゃん」 この間にもシャッターの音が部屋中に響いているが僕の耳には心翔の声しか届かなくなっていた。

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