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第16話 早めのクリスマス

「ダメ」 思わずスカートの中にある心翔の手を腕を掴み止めた。 「どうして?苦しそうなんだけど?」 僕自身が完全に勃ち上がり女性物の下着で締め付けられていて少し気持ちが悪い。 けど片岡さんが居るのに下着を脱がされるのは抵抗がありすぎる。 「衣装は脱がさないからダメ?優ちゃん」 また耳元で囁いて首にたくさんのキスをしてくる心翔。 力が入らないけど頑張って心翔の腕を掴んだまま離さなかった。 そんな事をしたらアダルトな撮影みたくなる。 「絶対ダメ」 「分かった」 心翔も分かってくれたみたいで下着から手を離してくれたけど首や鎖骨に舌を這わせてくる。 僕も声を出すのが恥ずかしいから我慢しているが時々甘い声が漏れてしまっていた。 「あら?激しい事になってる?」 約束の1時間が来たのか咲夜さんと徹さんがベッドルームに入ってきた。 「ちょっと、際どいとこまでかな?」 片岡さんがシャッターを切りながら咲夜さんと話をしている。 もう良いんだよね? 僕は心翔の背中を叩くと両方の腕を頭の上で掴まれて動けない状態にされた。 僕を見つめる心翔の眼差しは獲物を捕らえた獣のようにギラギラとしている。 怖い・・・・・。 そう思った瞬間目から涙が溢れ出して僕は泣いてしまっていた。 「心翔・・・」 いつもはこんな事をしないで優しく壊れ物を触るように触れてくれるのに・・・・・・。 「もぉ・・・やぁっ・・・・ヒクッ・・・」 「優・・・・ちゃん。ごめん・・・・・泣かないで優ちゃん」 頭の上で掴んでいた腕を離してくれて流れる涙にキスを落としキツく抱きしめてくれた。 そして僕が落ち着くまで心翔はずっと頭を撫でてくれ唇に優しいキスを落としてくれる。 「大丈夫?優ちゃん。ごめん」 「うん。大丈夫だよ心翔」 軽くチュッと額にキスをすると心翔は起き上がり咲夜さんの方に目線を向けた。

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