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第4話 早めのクリスマス Side心翔

「心翔、大丈夫か?」 俺の様子を心配した心輝が肩を軽く掴んだ。 「大丈夫だ」 「何があった?」 「咲夜に優ちゃんが媚薬を飲まされたんだ」 「はっ?」 「1錠だと言っていた。優ちゃんもその位なら効き目はあまり無いと言ったけど手が冷たくなって震えだして苦しそうにしたんだ」 本当に苦しそうにして・・・・・・。 「もしかしたら、色々思い出したのかもしれない。あの時の事。俺もゆづ君もかなりキツイのを使われていたから1錠ぐらいだと身体が火照る程度だ」 「俺が付いていながら優ちゃんを守れなかった」 「心翔の気持ちは分かる。俺だって直を・・・・・・」 そうだよな心輝は目の前で竹田を刺されたんだよな・・・・・。 竹田が心輝を心配しているのが伝わってくる。 俺がこんなんじゃ優ちゃんも心配するよなしっかりしないとダメだ。 「何してるのよ!!!ふざけんじゃ無いわ。私の弟に何かあったらどうしてくれるの?」 廊下中に桃さんの怒りの声が響き渡った。 桃さん怒らすと怖いと優ちゃんが言っていたけどかなりの迫力がある。

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