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第8話 早めのクリスマス Side心翔
スタジオに着いたら俺達は自分達が着てきた服に着替えた。
ようやく解放された感じがする。
「お腹すいたぁ〜」
「優月、お願いだからジッとしてなさい」
「イヤっ!お腹すいて死んじゃうよ」
優ちゃんは桃さんにメイクを落としてもらってるんだが・・・・・・。
「まなとぉ〜」
「心翔君に助け求めない。ジッとしてたらすぐに済むから優月」
「ほんとにぃ〜。ぜったいだよ」
あの桃さんが優ちゃんに負けている。
本当にどうしたんだろうか?
「大人しくしてろよ。俺も一緒に待つからさ優ちゃん」
「うん。心翔大好き」
「本当にジッとして優月」
白い肌がほんのり赤みを持ち嬉しそうにしている優ちゃん。
副作用とか無いって言ってたけどやっぱりあるんじゃ無いかと思わせる。
「ゆづ君は?相変わらず様子がおかしいか?」
「そうだな。甘えてくるというか・・・普段なら恥ずかしがってやらない事をしてくる。本当に副作用ないよな?心輝」
「咲夜さんに媚薬の種類聞いたんだ。ゆづ君と俺には殆ど効果ない物だった。だから副作用なんか出ないはずだし今の状態は副作用関係無いと思う」
だとしたら精神的な物?
記憶を失うと確か人格とか趣味とか以前とは違うようになると聞いた事があるんだけど・・・・・まさかな・・・俺の事を覚えてるから大丈夫だよ。
「終わったぁ〜。心翔」
走ってきて俺に飛びついて頬にチュッとキスをしてくる。
嬉しいけどなんか優ちゃんが心配で心から喜べないでいる。
隣にいた心輝は優ちゃんを見て苦笑いをしていた。
まっ、そうなるよな。
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