445 / 903

第10話 早めのクリスマス Side心翔

あの後帰る時も大変だった。 俺は優ちゃんに負けて家に連れてきたけど本当に大丈夫だよな起きたらまた俺の事とか忘れてないよな。 「心翔もお風呂入る?」 「そうだな、大人しく待ってろよ」 「うん」 優ちゃんの頭を撫でようと手を伸ばすと腕を掴まれて引き寄せられ唇に軽くキスをされた。 「行ってらっしゃい」 下を少し向いて上目遣いに俺を見て白い肌を赤くさせる優ちゃん。 優ちゃんを押し倒したくなる。 でもこの状態で優ちゃんを押し倒してヤッても大丈夫なんだろうか? 押し倒してまた苦しみ出したりしないんだろうか? 優ちゃんを見つめていると俺の首に腕を回して首筋に舌を這わしてくる。 俺は優ちゃんの肩を掴み引き離した。 「ごめん。風呂入って来るから優ちゃん」 「うん・・・・・分かった心翔」 引き離された事で優ちゃんが少し大人しくなった気がした。 俺は軽く頭を撫でると額にキスをして部屋を出た。 夏休みのあの時の優ちゃんを思い出す。 自分から乱れて俺を求めてきた優ちゃん。 あの時と少し違うけどやっぱり優ちゃんから恥じらいなく求められると悪い方に考えてしまう。 「くそっ、なんだよ今日は・・・・・・」 俺は頭からシャワーのお湯を浴びて暫く何も考えない様にした。 考えると悪い方へとどんどん想像が膨らむからだった。 部屋に戻ると優ちゃんはベッドに潜り込み寝息を立ていた。 寝ている時の優ちゃんは可愛い。 俺は優ちゃんの寝ている隣に入ると優ちゃんを抱き寄せて目を閉じた。

ともだちにシェアしよう!