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第5話 僕は心配
流石に家まではと思っていたけどチラホラ居るみたいで近所迷惑だからと穂波先生が注意して歩いてくれた。
「先生ありがとうございました」
「早く家に入れ。俺は聖に頼まれただけだからな」
「聖兄さんにですか?」
「多分、大変な事になるから心翔を宜しくってな、さて今度は御前達送るからな」
穂波先生は運転席からバックミラーで僕達に笑って話しかけた。
時々穂波先生は優しくてカッコよく見えるけど日頃それは学校で怖い顔をしている事が多いからだろうか?
学校で笑っていても昔の心輝と同じで目が笑っていないというか作り笑いをしている。
さっきのは自然に笑ったとわかる。
「心翔と心輝また明日ね」
「優ちゃんも気をつけてな」
僕達は心翔と心輝が見えなくなるまで手を振っていた。
「優月君、明日の朝も心配だよね」
「そうだよね。人気者になった2人が同じ家だもんね」
2人でため息をついた。
女の子のファンが増えるとどうしても心配になる。
僕が男だから可愛い女の子には勝てない気がしてくる胸の中がモヤモヤしてチクチクして変な気持ち。
「それにしてもお前らの正体がバレた時が危ないからな気をつけろよ」
「僕と直?」
「嫌がらせもあるかもしれないがあの可愛さだと変態に目をつけられてる。彼奴らよりも女の子を探し出そうとしている奴らが居るみたいだからな。特に八坂は気をつけろよ」
「僕?全然可愛くないのに直のが可愛かったよ」
穂波先生は大きな溜息をついた。
「優月君は自覚ないみたいです。穂波先生」
「だよな。あんだけエロ全開な顔で雑誌に載ってんだ。そこらのモデルより綺麗でエロかったからな」
「エロって、僕は心翔だけ見てたから・・・・・」
そんなにエロかったかな?
あんまり恥ずかしくて凝視出来なかったから今日帰ったらゆっくり見ようかな・・・・・。
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