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第19話 僕は心配

放課後に聖さんから電話を貰った。 心翔が無事に保護されたとけど今は誰にも会えない状態だと言われた。 見張りのスーツを着た男は捕まえたらしいが依頼主はそこには居なく今は警察が探しているという事だった。 僕は病院に行って会わせて欲しいと頼んだけと受付の人に聖先生を呼ばれて小会議室に連れて行かれた。 「どうして会えないんですか?」 会わせてもらえない苛立ちを抑えながらなるべく冷静に話をするが会えないと言う意味が大体の僕には分かる。 「優月君。もう少し心翔が落ち着いてから会わせるからそれまでは心配しないで僕らに任せて欲しい」 「聖先生。主犯捕まって無いですよね?ならそっちの情報下さい」 「それは僕にも分からない」 明らかに嘘をついている。 検討がついてるから警察も探してるんだし主犯の名前くらい聞いてるだろうと思う。 心翔のお祖父さんと叔父さんも絡んでるんだからな。 「分かりました。僕は帰ります」 「優月君も気をつけて帰りなさい」 「気をつけて帰ります」 僕が何もしないでジッとしてる訳がない。 聖先生は僕を知らな過ぎる。 記憶をほとんど失くしていた僕にしか会ってないし僕の闇の部分を見ているのはクマちゃんとかウサちゃんだけだからね。 病院の玄関を出ると携帯電話にクマちゃんから連絡が入った。 「クマちゃん。見つかったの?」 『町中の仲間に情報貰ってやっと確認が終わった所です。警察も大体の目星はつけたみたいですが動けないらしくかなり面倒な相手かも知れないですよ。証拠になるような物が見つからないらしいです』 「クマちゃんが連絡くれたのは確信したからでしょう?」 『まぁ、捕まった見張りは1人ですが警察も見落としていて見張りはもう1人いたんで見つけ出して話を聞いたんでね。ちょっと警察より荒すぎたかも知れないです』 「僕にも合わせて見張りさん。色々聞きたいからね。場所教えてよ」 僕は通話を切ると言われた川沿いの廃工場に向かった。 見張りさんが話しできる状態なら良いけど・・・。

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