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第22話 僕は心配

「八坂君と言ったよね。それなら僕の家に来て話をしないか?」 「藤咲会長。こんな失礼な奴を相手にされるんですか?」 失礼な奴って、どっちがだよ。 「落ち着きたまえ、八坂君と少しお話がしたくなったんでね。僕と八坂君はココで失礼するよ。それではまた明日」 僕は、家に行くなんて一言も言って無いんだけどね。 勝手に話が進んじゃったよ。 そんな事を思いながら藤咲正臣の後を付いて歩いた。 お金持ちとか聞いてたからてっきり迎えの車があるのかと思っていたら学校から少し離れたバス停で僕と藤咲正臣はバスを待っていた。 バスを待つ間、僕と藤咲正臣には会話が無かったが突然こちらを見ないでバスが来る方を見ながら藤咲正臣が僕に話しかけてきた。 「僕は少しだけ女子生徒に雑誌を見せて頂いたんですが八坂君は久遠君の彼女に似ていますね。言われませんか?」 この状況で心翔の彼女の話? 「たまに言われますが僕は男ですからタダの空似じゃないですか?心翔の彼女と並んだら似て無いですよ」 「久遠君の彼女とお会いされたのですか?」 やけに彼女の話を聞いてくるよなウザい。 「親友だから会った事があるしクラスの何人か会って話した事があります。それがどうしたんですか?」 「少し似ていらっしゃると思いましたがご親戚なのかと思いまして違うかったら申し訳ない」 「違います。そんなに心翔の彼女が気になりますか?」 黒服の男から少しだけ心翔に何をしたのかを聞き出したがそれ以上は喋らなかった。 こんな話をしたいんじゃ無い僕はどうして心翔を監禁したのか藤咲正臣から聞きたいんだ。 心翔に何をしたのかを・・・。

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