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第8話 好きな人
「イッ・・・・ちゃ・・・ううっ・・・・・・」
「僕もイキそうです」
正臣は激しく俺の奥を突き上げると白濁した欲を吐き出した。
俺も身体をビクッとさせお腹の上に欲が飛び散った。
グッタリとしている俺の中から正臣自身を抜くと着けていたゴムを外しゴミ箱に放り込んで俺を腕の中に引き寄せた。
「優月、辛い思いをさせてしまいました」
「なんだよ?」
正臣は俺の頭に優しく口付けをする。
コレクションとか言ってる奴がこんなに優しいなんて信じられない。
「僕は嫉妬から心翔君を抱きました。好きなのは僕ではないのです。僕の好きな人が心翔君をカッコイイとか言っていたからです」
「なんだよそれ・・・・そんな・・・・・」
そんな事でと言いかけたが心輝の事が頭を過ぎった。
心輝は嫉妬からあんな事をして自分も傷付いた。
正臣は自分でヤっていたが多分後悔しているのか?
「コレクションは?」
「あれは・・・そう言えば優月が怖くなり代わりをしたいとか言わないと思ったのです。まさか心翔君とお付き合いをしているとは思いませんでした」
「言ってないからな俺。けど代わりをしないと心翔に何かすんだろ?」
「心翔君が保護されて優月に会った後から僕は後悔しました。心翔君にも彼女が居るのに僕はなんて愚かな事をしたのかと・・・・・」
そんなに悪い奴じゃないのか?
「何故、俺を抱いたの?」
「それは・・・。分かりません。何故か抱かないといけないという衝動に駆られてしまい。自分が止めれなくなりました。優月には不思議な魅力があります」
「ふぅ〜ん。どっちにしろ絶対心翔には手を出すな正臣」
「わかりました」
正臣は消えそうな優しい声で答えると俺を強く抱きしめた。
どちらにしろ俺は心翔から別れを告げられたんだ。
心翔が俺を必要としないなら俺からは心翔の元に戻ることは出来ない。
心翔・・・・・・。
こんなに好きなのに・・・・・。
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