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第25話 好きな人
翌朝、正臣が部屋に入ってきてソファを見て少しだけ苦笑いをしていた。
「ごめん正臣」
「ソファ汚した位で怒りませんよ。僕が汚しだと思われるのも平気です」
そう言ってるけどやっぱりいつも冷静な正臣が感情を出してるなんて不思議で仕方がない。
「まっ・・・正臣君」
「正臣君?」
「えっと・・・・・正臣」
「何?久登」
あれ?
藤咲会長と呼び続けていた鈴木君が正臣と呼んでいる。
ちょっと強引に思えるけどもしかして2人も進展あったのかな?
「藤咲、俺はお前がやった事を許せないけど優ちゃんが傷ついてないみたいだから・・・・・・」
心翔は黙ってしまった。
「心翔君は僕を許さないで下さい。僕は卑劣な人間だった。その罪は消えません。ですが僕にも過ちを償わせて貰いたい」
心翔は少しだけ考え込んでから返事をした。
すぐには許せないだろうけどきっと正臣を許せる時が来るかもしれない。
僕も西山冬樹を憎んではいないが許してもいない。
心輝のお兄さんだから少しだけ心輝が気になり憎みきれないのかもしれない。
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