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第6話 忘れてた誕生日

「心翔・・・僕ね」 「俺が触れない事が気になってたんだろ?」 「えっ?」 心翔は・・・・僕が気にしていた事に気づいてた? 「優ちゃんは、顔に出やすいからすぐに分かるよ。俺があいつの事を思い出すから触らないんじゃ無いかとか思っていただろう?」 「心翔、僕は・・・・・・・」 何も言えなかった。 「いつ優ちゃんから聞いてくるかって待とうと思っていたんだ。だからそれまで優ちゃんに触れないようにしていたが俺が限界だ。触れていいか?」 僕は心翔の顔を見上げると苦しそうな顔をして僕を見ていた。 ごめんなさい心翔にそんな顔をさせたい訳じゃ無いんだ。 「ごめんなさい。心翔、触って下さい」 泣きそうになるのを堪えた。 「優ちゃん」 心翔は僕の名前を呼ぶと後頭部を掴み腰は逃げれないように腕を回して僕の唇に心翔の唇が触れた。 ずっと触れて欲しくて待っていた心翔の温もりが唇に伝わる。 僕の身体が熱くなるのが分かる。 まるで媚薬を飲まされたみたいにキスだけで感じてしまう。 「ふぅ・・・ううん・・・・・」 まだ舌も絡めてないのにこんな感じなるなんて恥ずかしすぎると思っていたら心翔の舌が僕の唇をなぞり出した。 そんな事されたらダメ。 少し開いた唇の隙間からゆっくりと心翔の舌が僕の口の中に入ってきて僕の舌に絡みついた。 頭の中が真っ白になり僕はもう心翔の事しか考えられなくなっていた。 下に皆んながいる事も忘れて夢中になり心翔の舌に僕の舌を絡めて部屋の中にはピチャピチャという音と荒い息遣いが響いていた。

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