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第5話 忘れてた誕生日 Side心翔

優ちゃんは少し考え込んでから俺に言ってくる。 「でも・・・は・・・初めてだから・・・心翔」 「分かってる。無理はしなくていい。でも嫌な記憶を優ちゃんで上書きしてもらいたいんだ」 他の誰でもなくて優ちゃんにしか出来ない。 優ちゃんは暫く考え込むと分かったと言ってくれた。 優ちゃんはぎごちなく俺に触れてくる。 最初は男より女の子が良かったのではないかと色々考えてしまう。 でも優ちゃんが慣れない手つきで俺を抱いてくれていると思うと嬉しくて仕方がない。 触れ合うとかはやっぱり好きな相手じゃないとダメなんだと改めて思った。 俺の中に優ちゃん自身を感じた時には気持ちが良すぎで何も考えれなくなっていた。 俺の消したい記憶が優ちゃんで新しい記憶に変わる。 優ちゃんの表情や息遣い1つ1つが俺にとって愛おしい記憶になっていくんだ。 今日、優ちゃんに抱かれた幸せな気持ちはずっと忘れない。 そしてこれからは俺が感じた幸せな気持ちを優ちゃんと2人で感じていたい。 愛おしい記憶。 優ちゃん大好きだよ。

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