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第3話 忘れてた誕生日 Side直

別荘に行く前日の晩御飯が終わってからアップルパイを作り始めた。 春ママの邪魔にならない様に昼間にある程度の下準備はしていたから焼き上がるまでに僕は部屋に戻り明日の準備を始めた。 準備をしながらも心輝の事を考えていた。 僕ってどんだけ心輝が好きなんだろう? 心輝は僕の事を考えたりするのかな? 僕と付き合う前の心輝は誰にでも笑顔で親切で信頼をされていた。 それは、演じていただけと言ってたけどね。 でも、演技でも根本的に良い人だから周りに人が集まるんだと僕は思うのです。 僕と付き合いだしてからは前みたいに誰にでも愛想を振りまくとかは無くなりましたがやっぱり色んな人からは頼りにされています。 心輝が僕に見せる笑顔は優しいのですが時折見せる悲しそうな顔が気になります。 心輝は抱きしめた時に僕が刺されて怪我をした場所をいつも優しく撫でてくれます。 その時に見せる顔が悲しそうに見えるのです。 僕に怪我をさせたからその責任で付き合ってくれているのでしょうか? 優月君に相談したかったのですが久遠君の事で色々あるみたいなんで相談しずらいのです。 お泊りの日に心輝に聞いてみようかな? 心輝は優しいから違うと言いそうです。 責任で付き合ってくれているなら僕は心輝から離れた方が良いのでしょうか? 僕なんかが心輝を縛り付けるのはダメだよね。 けれど凄く心輝が好きだから僕からお別れを言えるのでしょうか? まだもう少しだけ心輝の側にいて良いですか? 僕がもう少し強くなって1人でも大丈夫だと思えたら心輝を縛り付けている物から解き放ちます。 ごめんなさい。 もう少しだけ我慢してくださいね。 僕のわがままをもう少しだけ聞いていてください心輝。

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