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第4話 忘れてた誕生日 Side直

穂波先生が運転する車で僕達は無事に海の別荘に着きました。 少しだけ寝不足かもしれない。 寝つきがわるかったんだよね。 フラフラしてるかもと思いながら車から降りて荷物を運んでいる時によろけてしまい転びそうになった所を心輝に抱きとめられた。 「直、大丈夫か?車に酔ったのか?」 「あっ、だっ・・大丈夫だよ。ありがとう心輝」 凄く心配そうにしてくれている。 これも僕を怪我させた責任でやっている事なんだろうか? 僕の考え方は最低だよね。 心輝は本当に心配してるんだって分かるんだ。 けどね。 あの雑誌が出てから心輝の周りには以前よりも増して女の子が増えているんだ。 男の僕なんかよりもフワフワした可愛い女の子や綺麗な女の子がいっぱい居るんだよ。 苦しいよ。 いつか心輝はこんな僕から離れていくんじゃないかって不安で仕方ないんだ。 「直?やっぱり具合悪いか?部屋で休ませてもらうか?」 「ごめんなさい。大丈夫だから心輝。早く荷物置いて明日の準備をしようよ」 心輝ごめんなさい。 心配させてるって分かってるんだ。 せっかく皆んなで楽しく過ごしに来たんだ。 心輝と楽しい思い出も作らなきゃダメだから落ち込んでる場合じゃないよね。 「僕、焼いて来たアップルパイには自信があるんだ」 「えっ?あっ、うん。楽しみにしてる。少しだけ荷物寄越せよ。重いだろう?」 「大丈夫だよ。僕も男だからね。この位楽勝だよ」 無理に笑って見せる。 本当は胸がモヤモヤして気持ちが沈んでるのに心輝を心配させたくなくて笑った。 そんな僕の言動が不自然だと心輝はこの時に見抜いていたんだよね。 心輝ごめんなさい。

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