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第5話 忘れてた誕生日 Side直

部屋に荷物を置いて窓を少しだけ開けたら心輝と2人で下に降りた。 キッチンでは宇佐先輩と塚元君が食材などを手分けして片付けていた。 「竹田、アップルパイこの辺片付けたら皆んなで食べるか?」 「はい。宇佐先輩」 「じゃあ、龍。俺がお湯沸かしてコーヒーと紅茶の準備するよ」 なんだろう。 2人は小さい時から一緒に過ごして来てるからなのかいつも息がピッタリと合っているように思える。 羨ましい。 お互いに信用しているというか信頼していて大切な人だと見ている僕にでも分かる。 僕と心輝はどんな風に見えているんだろう? 「竹田も心輝と仲良くて本当に良かった。最初は心配でさでも心輝に凄く大事にされてるよ。お前と付き合う前の心輝なんて目が死んでた」 「ちょっと宇佐先輩。直に余計な事言わないでくださいよ」 「そうだろ?なんだよあの吐き気がする位の作り笑い。今はしてないだろお前」 「確かに、もう西山心輝を演じる必要ないですからね。直が居るから他の奴なんて興味ありませんしね」 心輝は僕の頭を優しく撫でながら微笑んだ。 この笑顔は僕だけに向けられているんだ。 僕はもっと心輝を信用しないと・・・・・・・・。 「直、どうした?」 「へっ?あれ・・・どうしたのかな・・・涙が止まらないよ」 心輝がちゃんと僕の事を考えてくれていて思ってくれている事が凄く伝わってくる。 そう思ったら涙が止まらなくなったんだ。 「おいで直」 心輝は僕を引き寄せて優しく抱きしめてくれる。 「キッチンでイチャつくなよ。リビングのソファにでも行けよ。邪魔だ」 「龍、言い過ぎだ。心輝、リビング行って竹田落ち着かせたら?」 「悪い。そうする。」 僕は心輝に腕を引っ張られながらリビングへ向かいソファに座らされ心輝も隣に座ると僕を優しく抱きしめてくれた。

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