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第16話 初詣

「そこの2人、公衆の面前でエロいことしない」 すぐ真後ろを歩いていた心輝が笑い混じりに言ってきた。 「お前達もすればいいだろ?竹田は可愛い女の子なんだから俺達よりはキスできるだろ?」 「そう言う事じゃなくてクラスの奴らに見つかったらどうするんだ?」 心輝の言葉に僕は青ざめた。 確かにここの神社は地域でかなり有名だからクラスの人達とか同じ学校の人達が居てもおかしくないんだ。 「バレても俺らは家族公認なんだ。清い付き合いですとは言えないが付き合う事は悪い事をしてると思って無いからバレても俺は構わない」 僕らは良いけど家族は病院経営や店舗を持ってたりしている。 その事を考えるとやっぱり僕達の事は秘密にしないとダメなんだよね。 まだ同性同士の付き合いに偏見を持ってる人達は多いから僕達の事で噂になればきっと周りに迷惑がかかる。 「僕もバレても良いけどね。その事で噂になったらきっと周りに迷惑がかかる。だから、外では控え目にしなきゃいけないと思うんだ心翔」 心翔は少し考え込んでから僕の頭を軽く撫でながら微笑んだ。 「優ちゃんが家族を大切に思ってるの分かるから俺も気をつけるよ。ごめんな」 「ありがとう心翔」 「心輝もありがとうな」 心翔だって家族を大切にしている。 だから、周りを傷つけないようにしないとダメだよね。

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