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第29話 初詣
「素直にならない悪い子には、お仕置きをしないといけない」
お仕置き・・・・・・。
宮崎は僕自身から手を放すとニヤリと笑いながらナイフを僕の心臓辺りに当てた。
このまま刺されてしまう?
僕が恐怖で身体をガタガタと震えさせていると宮崎は楽しそうに僕を見ながら腰の動きを早めた。
狂っている。
宮崎は僕が恐怖に怯える様を見て快楽を感じているんだ。
「やっ・・・・・・」
「やっと声を出したか?だがもう遅いよ。このまま心臓を突き刺してやる」
不気味に笑いながらナイフを振り上げて僕の心臓にナイフを突き刺そうと勢いよく振り降ろしてくる。
「やめっ!!!!!!!」
目の前が真っ暗になった。
遠くから誰かが僕の名前を呼んでいる。
誰?
僕はさっき宮崎に心臓を刺されたんだ。
僕は死んじゃったのかな?
寒くて冷たいそれに真っ暗で何も見えないから僕を呼んでいるのは誰か分からない。
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